conserve
なごやの生物多様性保全活動
なごやの身近な自然の保全を実践するため2011年に設立されて以来、市民・専門家・行政の協働によって生物調査や外来種の防除に取り組むとともに、参加型行事や情報発信により生物多様性保全の輪を広げています。
なごや生物多様性保全活動協議会は、2010年に名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議の誘致を契機に設立された「名古屋ため池生物多様性保全協議会」を前身として、2011年5月に設立された団体です。「なごやに生息・生育する生物及びその環境を継続的に調査し、生物多様性の現状を把握するとともに、外来種防除などを通し、身近な自然の保全を実践する」ことを目的に、市民・専門家・行政が協働して生物多様性に関する調査・保全活動を実施しています。活動9年目を迎え、現在では生物多様性保全にかかわる43団体、専門家など24個人、名古屋市で構成されています。
主な活動として、市内に残るため池や水路、社寺林などにおける生物調査や、ミシシッピアカミミガメ・オオキンケイギクなどの外来種の防除などを行っています。毎年夏休みの時期には小中学生を対象に「なごや生物多様性サマースクール」を開催し、年々規模を拡大しながら今夏には17講座で500人を超える小中学生とその保護者に身近な自然に触れ合う機会を提供しています。また、「なごや生きもの一斉調査」として、淡水貝(2017)、アリ(2018)のように毎年対象種を変え、平均約350人の市民が平均約45箇所で一斉に行う生物調査をこれまでに9回行い、その成果を取りまとめてきました。さらに、ため池などの水を抜く「池干し」も地元の自治組織や学校と連携し、これまでに市内15か所で実施して生物多様性啓発の機会としてきました。
収集・蓄積した生きもの情報は、今後の活用のために生物情報モニタリングデータベースを構築するとともに、毎年、活動報告会を開催して取り組み結果を発信しています。また、800人を超える市民が「市民生きもの調査員」として登録しており、調査結果や参加可能な調査などの情報を定期的に発信しています。
このように、なごやの生物多様性を保全するため、多くの取り組みを続けています。
更新日:2019.12.26 ※記事の内容は投稿当時のものです