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市民みんなで守り、育み、未来へつなごう、伊丹の生物多様性ネットワーク
市民みんなが生物多様性に親しむまちを目指し、市民団体や学校園、企業、市教育委員会、市などが生物多様性いたみ戦略のもとに活動し、相互交流する中で生物多様性の現状を知り、今また新たな取り組みを始めています。
大阪と神戸の中間に位置する伊丹市は2014年に生物多様性いたみ戦略を策定し、多様な主体が生物多様性に関するさまざまな取り組みを進めています。
市内の生きもの調査ではツバメ・カメ類・カエル類・植物の分布調査、巨木調査、昆陽池公園の野鳥と蝶の生息調査、水生生物調査、猪名川のヒメボタル、空港周辺のシルビアシジミの生息調査などを行なっています。
生物多様性保全の取り組みではオニバス・デンジソウ・カワラナデシコなど希少植物の保全、猪名の笹原復元の取り組み、ヨシの植栽、在来樹種の植栽管理、ヒメボタル・ゲンジボタルなどの保護や生息環境の保全、アカミミガメ・ナガエツルノゲイトウ・アレチウリなどの外来種対策も進めています。
また、市では生物多様性に関する活動に協働する人材の育成を目的として、2014年から生きものマイスター講座を開講しています。市内をフィールドとして、身近な動植物について実習中心に専門家から学ぶ全10~15回の講座で、その修了者が身近な生物多様性を保全するための具体的な取り組みを行う場としてスキルアップ講座も開講しています。
一方、生物多様性に関する正しい知識の普及には学校教育が極めて重要との認識から、2015年に小学校、昆虫館、教育委員会、市が連携して伊丹市立小学校生物多様性副読本『身近な生きものとわたしたちのくらし』を作成しました。副読本は授業での活用を踏まえて3年ごとに改定することとし、3年生以上の全児童に個人配布しています。2018年には授業での活用や効果的な指導が行えるよう教師向けの指導書を作成し、研修会を企画・実施しています。
更に2017年からは、8月の第3日曜日を伊丹市生物多様性交流の日と定め、毎年、伊丹周辺で生物多様性に関する活動を行なっている市民団体、学校園、企業などが生物多様性支援拠点である昆虫館に集まりポスター展示や口頭発表を行い、一般来館者と交流を深めています。
更新日:2019.12.26 ※記事の内容は投稿当時のものです