conserve
生きもの育む田んぼ活動
農薬も化学肥料も使わない「生きもの育む田んぼ活動」で環境保全を行い、生きもの観察会などで生きものと触れ合い、いつくしむ心を育て、米作りだけではない生物多様性豊かな田んぼの価値を伝えます。
かわごえ里山イニシアチブは、人と自然にやさしい地域、田んぼを中心とした人と人、人と生きものを育む里山―田園風景を保全し、人の暮らしと調和する自然豊かな地域環境を目指して活動しています。
国連の愛知ターゲットの生物多様性向上に貢献することを目的に設立し、ラムサールネットワーク日本の「田んぼの生物多様性向上10年プロジェクト」の行動計画を基本として活動しています。活動の背景として、稲作農家の担い手の高齢化やお米の低価格化による耕作放棄地の増加や農薬の環境への影響があります。このため環境にやさしいお米づくりやマコモ栽培で農薬や化学肥料を使わない農法の実践を行い、生物多様性豊かな田んぼの普及・啓発に寄与する活動を行なっています。
具体的には、川越市福田の1.6haの田んぼを「CO江戸かわごえ初雁の里」と命名して、2016年から「生きもの育む田んぼプロジェクト」を立ち上げました。農家と非農家の市民が協力して田んぼ活動をすることで、ひとつの田んぼを多くの人々で支える田んぼの協同管理のモデルを実践しました。参加者に農ある日常を提供することで、地域とのつながりを着実に強固なものにしています。
この活動の中で、田植え、稲刈、昔ながらの足ふみ脱穀機などによるお米作り体験、マコモ葉による縄ない、お盆飾り・正月飾り作りによる田んぼ文化の伝承、生きもの観察会による田んぼの環境教育、田んぼIoTチームによる田んぼを見守る田んぼカメラの開発などを行なっています。
2018年には、渇水に悩む田んぼ地域にクラウドファンディングによる井戸の設置を行いました。活動のキャッチフレーズとして“環境豊かな田んぼで育む地域との結びつき~田んぼからつながる・ひろがる 生きもの・ひとの輪~”を掲げ、田んぼの米作りだけではない価値を伝えるために多様な活動を展開しています。
更新日:2019.12.26 ※記事の内容は投稿当時のものです