conserve
企業と高校生で守る「高尾の森」の取り組み
生物多様性保全と林業者減少の地域課題解決を目的に2013年度から「高尾の森」の保全活動を行なっています。地元の高尾グリーン倶楽部の指導のもと活動を開始し、2014年度より都立工芸高校も参画し三者で取り組んでいます。
KDDIは事業を通じて大量の電力を使用し、CO2を排出して環境に負荷をかけているという課題があります。環境負荷軽減は社会的責務と捉え、高尾グリーン倶楽部と連携し活動を開始し、その後、都立工芸高校も加わりました。都心から近く、登山者数世界一で一般の方へも知られている高尾山に隣接する都立高尾陣馬自然公園内「高尾の森」を活動場所と定め、KDDI、高尾グリーン倶楽部、都立工芸高校の三者で、一時は手入れがされず、陽光が届かず元気を失っていたスギやヒノキ林で、除伐・間伐作業を行なっています。
発生した間伐材は都立工芸高校の生徒がベンチや玩具に再生し、近隣の社会福祉施設や保育園へ寄贈するなど有効活用し、地域社会への貢献と啓発を行なっています。さらに、活動前後の林床植生や生態系調査を通じ、生態系にもたらす効果を確認しています。
本活動は、植生数の増加という目に見える実績も伴い、環境保全活動の重要性を再認識する貴重な場となっています。また、この取り組みが「一過性」の活動とならないように、「持続的に」本活動を行い、未来永劫高尾の森を守り、多種多様な生きものが生存する、サステナブルな社会を実現するため取り組んでいます。具体的には産学連携による、三者の強みを生かした体制を構築(※)することで、持続的に取り組むことができる体制としています。(※)①KDDI:活動の企画・推進、対外的なPR、②高尾グリーン倶楽部:活動に関する指導・技術サポート、活動場所の管理、植生調査など、③都立工芸高校:活動への参加、間伐材を活用した玩具、ベンチの製作など。
さらに、工芸・デザインが専門の都立工芸高校の強みも生かし、「間伐材の有効活用」と「地域貢献」という課題にもアプローチし、①間伐したヒノキ材でベンチや木製のおもちゃなどを製作し地元の社会福祉団体や保育園へ寄贈、②高尾山周辺ハイキングコースに休憩スペースを設置、③公園施設の整備などの啓発活動も行なっています。
更新日:2019.12.26 ※記事の内容は投稿当時のものです