たくさんの生きものがつながりあって暮らしていることを、「生物多様性」と言います。その「生物多様性」を守るために、私たち一人ひとりにできることはたくさんあります。
まずは暮らしの中で、生きものとのつながりを感じることが大切。水や空気はもちろん、食べものや着るものの材料、木材、薬の原料、さらに郷土の伝統行事やお祭りなど、いろいろな生きもののおかげで、地域ごとに暮らしは彩られて、私たちは生きています。
生物多様性を守るために、私たちができること。暮らしの中で、もっと身近に、生物多様性を、次の5つのアクションで実感してみましょう!
自然が守られれば、きっと自然が私たちを守ってくれます。
Act1 たべよう
地元でとれたものを食べ、旬のものを味わいます。
旬の食材は、自然本来の季節の移り変わりの中で、その季節にだけ味わえる恵みです。つまり、旬の食材を食べることで、季節の変化を実感しながら暮らすことができます。また、一般的に旬の食材は、おいしく、安価で手に入り、生産方法は省エネ・省資源型と言われています。
自分が住んでいる地域でとれた食材に関心を持てば、身の回りの環境の変化にも気付きやすくなり、その土地ならではの食文化の知識も自然と身に付きます。また、生産地から食卓までの距離が短い食材の方が、輸送に伴う環境負荷が少ないという「フードマイレージ」の考え方にも沿うものです。
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Act2 ふれよう
自然の中へ出かけ、動物園・植物園などを訪ね、自然や生きものにふれます。
つい最近まで、大人も子どもも、自然の中でさまざまな生きものと接しながら、自然と共生する知恵や自然観を育んできました。そう、自然は、生物多様性を学ぶ何よりの教材なのです。
山に登る、海や川で遊ぶ、動物園や植物園に出かける・・・、近所の公園を散歩することでもかまいません。たくさんの自然体験を通じて、自然の中で遊ぶことの楽しさや地域の特色、生きものの生態や面白さを実感することが、生物多様性のより深い理解につながります。
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Act3 つたえよう
自然の素晴らしさや季節の移ろいを感じて、写真や絵、文章などで伝えます。
「季節を感じた出来事や自然現象」
「近所で見つけた、生きもの同士のつながり」
「いつも綺麗だと思うけど、名前を知らない花」
など、さまざまな生きものや風景について、あなたが体験したことや興味を持ったことを、絵や写真、日記や俳句などで記録してみましょう。
生きものたちのさまざまな色や形、行動を観察することで、私たちの周囲には四季折々にたくさんの生きものが息づいていることに気付くはずです。そして、豊かな自然の素晴らしさ、その感動を、ぜひ家族やたくさんの友達に伝えてあげてください。
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Act4 まもろう
生き物や自然、人や文化との「つながり」を守るため、地域や全国の活動に参加します。
全国各地で行われている、自然や生きものの観察・調査・保全・再生活動に参加してみましょう。
「秋の味覚を探そう!」「自然を守る運動を行うNGOやNPOに寄付しよう!」など、誰でも楽しく気軽に参加できる機会はたくさんあります。
生きもの同士や森・里・川・海のつながり、人の暮らしと自然のつながり、郷土の過去・現在・未来のつながりなど、さまざまな「きずな」を実感してみましょう。
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Act5 えらぼう
エコラベルなどが付いた環境に優しい商品を選んで買います。
たとえば「生態系への配慮が行き届いた森林から生産されたもの」や「水産資源や海洋環境を守って獲られた水産物」など、生物多様性のことをきちんと考えて生産・販売された商品やサービスを選びましょう。
私たち消費者がこのような行動をとることは、生物多様性に配慮した生産者や事業者を応援することになります。経済社会全体が「生物多様性を守ることが当たり前」となり、自然と共生する社会を実現するための原動力になりましょう。
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