まもろう
ウグイの増殖
荒川の清流を守る会(埼玉県秩父市)
地域の中で産卵し成長するウグイは、上流に作られたダムの影響で産卵する場を奪われ、個体数の減少が激しくなっています。私たちは人口産卵床を築造し産卵を促す活動を展開しています。
ウグイは産卵~成長を同一河川の中で行う地魚です。近年、私たちが活動している荒川は最上流域に多くのダムが建設され、単純な水路に変わりました。その影響で川の澪筋が固定化し、河床は岩盤化が目立つようになりました。よって、きれいな砂礫に産卵するウグイは産卵場所の減少で、徐々に個体数の減少が進んでいます。最近は水中メガネで川筋を覗いてもウグイの泳ぐ姿をほとんど確認することが出来ない程に生息数の減少が進行しています。
秩父地域では古くから行われている漁法に、ウグイの産卵習性を利用した産卵床を築造し、そこに産卵のために集まったウグイを投網で一網打尽に捕獲する漁法があります。その産卵習性を利用した産卵床(秩父地域ではこの産卵床をマヤ床と呼ぶ)を増殖の為の卵を産ませる場所に活用し、大量の卵を産ませることに挑戦。大きな成果を上げています。現在、毎年3ヶ所に産卵床を築造し、ウグイの個体数減少に寄与しています。
更新日:2016.12.21 ※記事の内容は投稿当時のものです