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たべよう 

木の実のシロップ作りと地域の活性化

株式会社森と暮らすどんぐり倶楽部(福井県三方郡)

http://www1.kl.mmnet-ai.ne.jp/~donguri-club/

地域に自生する木の実を使って、シロップを作っています。シロップに使う木の実はガマズミを中心に種子から栽培し、現在800本を超える苗木を育成中です。

当団体がある三方郡美浜町は、滋賀県境に接する山村です。山林は6千町歩に及びますが、雇用はゼロです。そこで、杉やヒノキに代表される林業ではなく、森林の多面的機能を活かした“私たちの林業”をできないかと考え、「森と暮らすどんぐり倶楽部」をオープンさせました。

オープン後は、自然体験の場やキャンプ・バーベキュー施設の提供、紅ドウダンツツジや山菜の栽培などを行いましたが、事業化にはたくさん課題があります。生産ベースの事業に切り替えたいと考えた時に思い浮かんだのが、幼い頃に親しんだ木の実です。まずガマズミに目を付け、試しにシロップにしてみました。できたものはとても美味しいうえ、果汁も想像以上の量です。成果を得て、ナツハゼやカキなどの他、カリン、ユズ、夏ミカン、ナツメもラインナップに加えました。

最初の頃は生産量が少なく、細々と販売していたシロップですが、5年ほど前から生産量を増やし、2015年にはガマズミの実だけで70kg、カリン、夏ミカンは合わせて150Kg強を仕込みました。2016年からヤマボウシにも挑戦します。

これまで、シロップは私たちが経営する「森の中の喫茶店」で少量販売していました。
2015年の暮れに地元のふるさと納税お返し品に採用され、東京の店へも出荷しています。2016年暮れからは、楽天市場へ参加する予定です。また、シロップを使ってジュースを作ったり、アイスクリームやヨーグルトのソースにしたり、木の実を飾りつけて「木の実のパフェ」を作ったりするなど、産量の確保と平行して、シロップの利用方法も試行錯誤しています。

シロップに使う木の実のうち、夏ミカン、カリンは地域の方の協力を得ています。栽培仲間も、昨年から一人加わりました。うまくいけば、地域の産業にできそうです。

更新日:2016.11.18  ※記事の内容は投稿当時のものです