たべよう
子ども達に食の楽しさを伝えたい
宮崎農業高校ボランティア部(宮崎県宮崎市)
2015年11月に宮崎市高岡で行われた食の文化祭に参加し「食」の重要性に気付きました。しかし、洋食化に伴い、和食が失われつつあります。そこで食の寺子屋を企画し、子どもたちにだしの取り方や、和食の作り方を教え、食の大切さを伝える活動を始めました。
食の文化祭とは、「地域に根付いた、家庭の自慢料理・漬物・お菓子」を持ち寄り、試食・昔話をしながら、その味を受け継いでいこうというイベントです。そこに参加した私たちは「食」の重要性に気付きました。和食はユネスコ無形文化遺産に登録されましたが、洋食化がすすんでいるのが現状です。また、家庭の料理を食べる「内食」が減る一方、「外食」や、外で買ったお弁当など出来あいのものを家で食べる「中食」が増加しています。このままでは、日本が誇る和食が失われると感じました。
そこで私たちは、食のありがたさや昔からの知恵などとともに、和食の重要性を子ども達にも伝えたいと思い、「食の寺子屋」を開催することに決めました。「食の寺子屋」では、小学校でチラシを配布して地域の子ども達を集め、料理やクイズを通して和食のマナーや作り方を学んでもらいました。大豆が加工食品になる過程をスクリーンに映し出し、子ども達にわかりやすく説明したのち、実際に大豆を石臼でひき、きなこを作るなど、家庭ではなかなか体験できないことにも挑戦してもらいました。また、だしの取り方を勉強し、4種類のだし汁の中から、使われている食材を当ててもらうなど、楽しみながら学んでもらえるように工夫しています。献立は、鍋で炊くごはん、お味噌汁、ほうれん草のゴマ和え、厚揚げの豚ロース巻き、白玉団子の5品を、子ども達と一緒に作りました。
熊本地震をきっかけに、災害時でも温かい食事を楽しめ、子ども達も簡単にできる「ピザ作り」を企画しました。募集定員に対して2倍以上の応募がありました。まずは、学校の敷地にある果樹園を探検し、果物の葉を手がかりに宝探しをしました。また、学校で育てている野菜を子ども達に収穫してもらい、食と農への興味・関心を持ってもらうよう工夫しました。そして、その野菜をペットボトルで活用して作ったピザ生地にトッピングし、段ボールとアルミホイルで作った窯で焼きあげ、美味しくいただきました。
更新日:2016.12.21 ※記事の内容は投稿当時のものです