ふれよう つたえよう
フィールド・クラブ
ネクスファ高柳教室(千葉県柏市)
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千葉県柏市の耕作放棄地をフィールドに、年長〜小学6年生を対象に、ふれる・作る・学ぶ・食べる・遊ぶ・楽しむをモットーに畑と草むらの生きもの調査を通年で行い、観察力・洞察力・主体的に学ぶチカラを養う活動です。
千葉県柏市の耕作放棄地約600m²を借りてフィールドとし、週に1度平日の放課後に専門家や近隣シニアボランティア指導のもと野外調査・観察活動を行っています。
メンバーは幼稚園年長〜小学6年生までの児童(約20名)。全員がカメラを持ち、生きものの撮影を行っています。小学校高学年の子どもは、専門家も使用するフィールドノートにその日の天気・気温・風速を記録し、定点撮影を行いフィールドの経過を観察します。採集した生きものは、一時的にサンプル管に入れ、記録後リリースし、不用意な捕獲をしないよう指導しています。生きものをその場で見つけて採集する「みつけどり」を基本として、捕虫網を利用して小さな虫を採集する「スウィーピング」、地面付近を徘徊する昆虫を落とし穴で採集する「ベイトトラップ」、夜間に明かりをつけて昆虫を集める「ライトトラップ」、発酵させたバナナをストッキングに入れ昆虫を捕獲する「バナナトラップ」など様々なプログラムを展開してきました。
フィールドでは準絶滅危惧種などの希少動物(カヤネズミやオニヒラタシデムシ)が次々と見つかり専門家も驚くと同時に、耕作が放棄されてから時間が経ち、手つかずだった草むらに新しい「価値」を見出しました。また、単なる生きもの観察に留まらず、フィールド内に畑を作り、エダマメ、ニンジン、サツマイモ、オクラ、キュウリ、ジャガイモなどを生育しました。これらは生きものをよぶための試みでもあり、生きものと食べもののつながりや、生物多様性の学びに役立てています。
例えば、近隣の有機農業家の方の指導で、ツルナシインゲンに付いたアブラムシにテントウムシをあてがい、農薬を使わない害虫駆除のセンスを学びました。このように、フィールド全体を「畑エリア=人間が作物を作るための管理された場所」と「草むらエリア=虫たちの宝庫」を分けることが、多様な学びへとつながっています。
更新日:2013.12.12 ※記事の内容は投稿当時のものです