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まもろう 

清水いきもの復活大作戦

特定非営利活動法人ECOPLUS(新潟県南魚沼市)

新潟県南魚沼市清水集落と都市部住民による「奥山ビオトープ」を起点とした生物多様性保全活動。生態系サービスを集落の活性化や、集落住民による生物多様性についての理解の普及につながるように展開しています。

新潟県南魚沼市清水集落の住民が地域活性への模索から生み出した「奥山ビオトープ」を起点とした生物多様性保全活動です。2008年より現在まで、地域住民と当団体が、地域外、特に首都圏に住む学生、社会人とともに保全活動を継続することにより、生物多様性の価値や保全、暮らしとの関係性を互いに再認識し、持続可能な資源利用を学ぶ場としても発展しています。

清水集落は標高600mに位置する山里で、冬には4メートルもの雪に覆われる日本有数の豪雪地帯。日本百名山のひとつ巻機山の麓にあり、一帯は魚沼連峰県立自然公園区域に指定されています。現在全戸数は18戸。58名の住民の約40%が65歳以上と過疎高齢化が進んでいます。利用価値の減少と人手不足のため、人工林・二次林が放置され、飼料や資材とするために維持していた草原は消失。標高が高く水温も低い。優良な稲作地ではないため、水田は全て耕作放棄地です。稲作中止後、集落周辺ではトンボやカエル、ホタルが激減。山ではヤマブドウやキノコ、山菜が減少。生物多様性が急速に失われました。

2008年、清水集落全戸アンケート後、全住民が参加する清水地区活性化委員会を設立。2009年、当団体とともに、地域の自然と生活を体験する「やまざとワークショップ」を5回開催。都市部からなどの参加者との意見交換を経て、清水の自然の価値と、外部者と活動するメリットを確認しました。

2010年、「清水いきもの復活大作戦」を開始、継続中です。地域住民と当団体、専門家による現地調査と計画、報告の定期開催と年3回の外部参加者とともに実施する生物保全活動・調査を展開。生きものの調査、荒れたブナ林間伐、元棚田と森の整備、キノコや山菜の生育環境の回復、教育にも活用する観察路の設置を実施しました。生物多様性が実質的に地域の経済に結びつくよう、スモールビジネスの素材の発見と保護も展開しています。

更新日:2015.12.01  ※記事の内容は投稿当時のものです