まもろう
福田川生物多様性確保プロジェクト
福田川クリーンクラブ(兵庫県神戸市)
神戸市垂水区の二級河川「福田川」で、「福田川クリーンクラブ」を中心に、学識経験者、地域住民が参加して、流域の希少な生物の記録、特定外来種の生息状況の把握、水質、土木、植生状況などを把握する活動です。
生物多様性は、人類存続の基盤であり、地域における固有の財産として地域独自の文化を支えるなど、様々な恩恵をもたらすものです。ところが、人間が行う開発による生物種の絶滅や生態系の破壊、社会経済情勢の変化に伴う人間の活動の縮小による里山などの劣化、特定外来種・移入種による生態系のかく乱により、生物多様性は深刻な危機に直面しています。
神戸市垂水区の二級河川・福田川では、2014年から、河川愛護団体「福田川クリーンクラブ」を中心に、学識経験者、地域住民らが、流域の生物多様性の確保に向けた取り組みを実施。希少な生物の記録、特定外来種・移入種の生息状況、水質、土木、植生状況などの把握を目的として、本年は、源流・落合池、支流・小川、中流・あじさい公園、下流・瑞穂公園前付近で調査を行います。時期は、年4回、7月、10月、12月、3月の各2日間で、各月1回ずつ定点観測し、生き物採集の仕掛けは事前に行います。
調査項目分野は、生きもの、水質、植生、土木です。生きもの調査は、もんどりの仕掛け・回収(えさは採集対象により、イワシ、サナギ粉などを使い分ける)、たも網による当日採集、目視、投網(瑞穂公園付近)を行います。水質調査は、検査薬によるCODなどの調査、電気伝導率計による汚濁度調査、ペットボトルの簡易透視度計により行います。植生調査は、目視による外来植物、希少種の確認です。土木調査は、雨水幹線の配管図をできれば入手して実地にトレース。調査地点の「点」とは別に、流域の「堰」の場所、高さなども記録します。また、ランドサットなどの衛星写真や空中写真(無料公開のものもあり)を入手し、土地の利用状況、地形変化を調べます。
更新日:2015.12.01 ※記事の内容は投稿当時のものです