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山口湾のカブトガニ産卵場・生息場の保全

椹野川河口域・干潟自然再生協議会

http://eco.pref.yamaguchi.lg.jp/fushino/

山口湾は、絶滅危惧種「カブトガニ」の生息地として、全国的にも重要な地域です。本協議会のワーキンググループでは、カブトガニの産卵場・生息場の保全に資するため、地域住民などの協力による生息調査を10年以上継続しています。

広大な干潟(約344ha)が広がる山口湾は、環境省の「日本の重要湿地500」に選定されており、貴重な生物が生息する全国的にも重要な地域です。しかしながら、上中流域からの浮泥の流入、生活排水対策の遅れなどの影響により、生物の量や種類の減少といった干潟生態系の改変が生じ、深刻な状況にありました。このため、2004年8月、自然再生推進法に基づいて「椹野川河口域・干潟自然再生協議会」を設立し、「里海の再生」を目指した取組を進めてきました。 

山口湾には、「環境省レッドリスト2017」で絶滅危惧Ⅰ類に指定されているカブトガニが生息しており、夏には干潟に生息する幼生や海岸に産卵に来るつがいを観察することができます。本協議会では、全体構想において、カブトガニの産卵場所保全区域の設定や幼生の生息場の維持・保全、地域住民などへの啓発に取り組んでいます。

この取組の一環として、カブトガニワーキンググループ(リーダー:山口カブトガニ研究懇話会 原田直宏代表)では、2006年から継続して大学や地域住民などの協力による幼生生息調査を実施しています。

調査は、約31ha(長浜区)と約24ha(南潟区)の2つの区域を対象とし、8月から9月の干潮時に年1回ずつ、基準線に沿った任意の範囲を調査するベルトランセクト法により実施しています。区域内に1kmの調査ラインを複数(長浜区:20ライン、南潟区:5ライン)設定し、調査者はライン上を歩きながら、発見したカブトガニの①個体数、②前体幅、③地点(GPS)を記録します。この調査結果から、区域内の推定個体密度や齢数構成、幼生が好む生息環境などを推定し、経年的な変化を観察することで、干潟再生活動の評価、必要な取組の検討などを行っています。また、生息調査以外にも子どもを対象にしたカブトガニ観察会などの環境学習会を開催し、地域の自然や生きものに対する関心を高めるための啓発活動も継続しています。