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カブトガニの保護活動

佐賀県立伊万里高等学校理化・生物部

http://cms.saga-ed.jp/hp/imarikoukou/

絶滅危惧IA類であるカブトガニの産卵調査や、幼生と成体の飼育観察、産卵地である干潟の清掃活動、地域の方々や小中学生へ向けた研究発表による呼びかけ、展示など、幅広い保護活動を行なっています。

伊万里高校理化生物部では1949年からカブトガニの研究を始め、「絶滅危惧IA類」であるカブトガニを永遠の研究テーマとして半世紀にわたり調査や保護活動を続けてきました。なかでも産卵つがい数調査は、伊万里湾内のカブトガニ生息数の増減の指標となるため、約30年にわたり実施しています。産卵つがい数は1989年から減少をはじめ、1992年に200つがいと最も少なくなりました。

1972年から伊万里湾では工業団地造成が始まり、沿岸部が埋め立てられました。カブトガニが卵から成体になるまでは約15年の歳月がかかります。産卵場所である砂浜と幼生が育つ干潟がある沿岸部を失ったことが原因である、と理化・生物部では考察します。近年カブトガニの産卵つがい数はのべ450つがい前後と回復し、今年はのべ677つがいでした。また、長崎県松浦市福島町近海で網にかかったカブトガニのデータを解析した結果、「伊万里市近海以外」でもカブトガニが広く生息していることがわかりました。現在、伊万里湾全域で広く保護していくことの必要性を訴えているところです。2015年6月にはカブトガニの産卵地である干潟58万2000㎡が、国の天然記念物に指定されました。

現在私達は「カブトガニを守る会」「牧島のカブトガニとホタルを育てる会」「伊万里市役所」の方々と協力し、カブトガニの保護活動を行っています。具体的には、カブトガニの産卵地の清掃活動を各団体で複数回実施します。伊万里高校からは毎年80名ほどのボランティアが参加し、海岸をきれいにします。また、毎年実施している「産卵を見る会」には、毎年200名前後の市民が参加します。伊万里高校では卵をふ化させ、市内の小中学校と協力して幼生を1年間飼育し、子どもたちに海に返してもらう「幼生の放流会」を実施しています。また、市内の小中学校でカブトガニの生態についての研究発表や展示を随時実施しています。伊万里の環境の「シンボル」であるカブトガニをこれからも守り育んでいきたいです。