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まもろう 

絶滅危惧種ブッポウソウの保護など

ブッポウソウネットワーク・広島クマタカ生態研究会(広島県広島市)

http://www.kumataka-newpage.sakura.ne.jp/

絶滅危惧種のブッポウソウとクマタカの生態研究と保護する活動です。先駆的な活動でブッポウソウの保護を実践し、絶滅を回避しました。クマタカは1980年代からの研究で礎となる論文を発表し、きわめて重要な働きをしました。

私は、長年絶滅の危機に瀕する鳥類の研究を行ってきました。その保護の具体的な進め方の方法を探り、それを実践し、実際に大きな成果をあげているものがあります。それが、環境省のレッドリストで絶滅危惧種にあげられているブッポウソウの保護の成功です。また、同様に環境省のレッドリストで絶滅危惧種にあげられているクマタカの研究に、長年取り組み研究の基礎をつくりました。

ブッポウソウは、日本に約200つがい程度と推定され、近い将来日本からいなくなる種類であると考えられていました。しかし、私が1988年から電柱等の人工構造物に巣箱をかける保護を開始した結果、2015年現在、国内のブッポウソウの個体数は700つがい程度にまで増加回復しました。その結果、ブッポウソウの国内からの絶滅は、ほぼ回避できたと思われます。また、この保護用巣箱づくりと巣箱かけを、ブッポウソウが最も多く生息する広島県三次市の小学校で、長年、環境教育の一環として、地域住民の方々と共に行ってきました。その結果、里山保全の象徴としてブッポウソウの保護と啓発活動が非常に進み、ブッポウソウは、昨年三次市の鳥に追加指定され、保護条例も制定される予定です。これらのことから、巣箱によるブッポウソウの保護は、近年、我が国における希少動物保護の数少ない成功例だと言われています。

クマタカについては、1980年代初頭からクマタカの研究を始め、1992年にその研究結果を論文にまとめました。その論文により、クマタカの生態の多くが初めて明らかにされ、1990年頃以降大きな社会問題化した大型猛禽類の生息と開発とが競合する猛禽類問題の解決に、大いに利用されました。それ以外にも、巣箱とそれを利用する鳥類の研究を行っており、日本で初めての巣箱の専門書を出版し、巣箱を通じた鳥類保護や自然・生態系保護の思想の普及と啓発に、大きく貢献していると思います。

更新日:2015.12.01  ※記事の内容は投稿当時のものです