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生物多様性保全にむけた耕作放棄のうちの活用

NPO法人むさしの里山研究会(埼玉県大里郡)

https://blog.goo.ne.jp/wondertakajii/c/4a9846d2bb86ea4e42a4958805d14ff7

耕作放棄農地を水田、果樹園、畑に復元して生物多様性保全の場とするとともに、無農薬で栽培した収穫物を直営のコミュニティカフェで食材として活用する活動です。

寄居町の耕作放棄農地を地権者の了解を得て水田、畑、果樹園に復元し、無農薬で栽培することによって、昆虫や鳥などの生息場所としています。

作目は完全無農薬で栽培し、植え付け作業や収穫作業など都市住民を対象にした農業体験の場とするとともに、水田では生き物観察会も行っています。生きものを対象としたモニタリング調査は水田を中心に実施しており、コナギなどの水田雑草、カブトエビ、ホウネネビなどの復活を確認しました。

しかし、赤トンボは復活しないため、目下復活に向けた実験を行っており、赤トンボと共生した水田耕作技術を明らかにしたいと考えています。畑で栽培する作目はジャガイモ、タマネギ、ニンジンなど虫食いの被害が少ない根菜類、果樹は剪定や袋かけ、農薬散布の不要なウメ、クワ、ビワ、ブルーベリーなどを栽培しました。果樹は虫食いなどで見栄えがしないので、直接頒布することは難しいためジュースにして利用しています(クワやビワは薬草茶として葉も利用)。また、ヨモギ、ドクダミなど薬効のある雑草も利用しています。除草作業が大変なので、地元の福祉作業所に毎週1回除草作業を委託し、利用者の工賃アップと社会参加の場にもなっています。

一方、寄居町役場のフロアを借りてコミュニティカフェを営業し、収穫物や雑草を食材(カレーのご飯や野菜、酵素ジュース、野草茶)として用いることにより、安全・安心で健康的な飲み物を提供しています。

以上のように耕作放棄農地をビオトープとして生物多様性を高めるとともに、喫茶店での収穫物の活用により活動資金を持続的に調達するとともに、来客者へ私たちの活動を知ってもらう場とするプロジェクトです。

更新日:2014.11.14  ※記事の内容は投稿当時のものです