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まもろう 

女子中高生の瀬戸内海の海底ごみ問題の解決への挑戦

山陽女子中学校・高等学校 地歴部

瀬戸内海で深刻な環境問題である海底ごみ問題の解決に向けて、漁船からの回収活動による堆積量の減少と海底環境の浄化、海底ごみの起源である生活圏からのごみの発生抑制のための啓発活動に、並行して取り組んでいます。

海底ごみ問題は所在が人の生活から遠いにも関わらず、回収者の不在、極めて低い認知度、目視が不可能、生活ごみの河川からの流入など、原因が身近にあります。海底ごみによる生態系の破壊や漁獲量の減少、劣化によるマイクロプラスチック問題など、影響は自然や人類に及び、解決は急務です。部での回収活動は年間5回程度、底曳き網により海底ごみを回収し、分別と計量まで3時間以上かけて行います。回収するごみの大部分はプラスチックやビニールなど自然界で分解不可能な物で、電化製品など不法投棄された産業廃棄物もあります。

啓発活動では、認知が解決への第一歩であると考え、メディア・学術活動・地域での呼び掛けを通した情報発信に努めています。しかし、一方通行の啓発ではなく、人の意識を変えるべく、「海底ごみの『見える化』プロジェクト」と題して、海底ごみから読み取れる地理情報より割り出した起因地や、賞味期限の記載された空き缶から海底ごみの移動期間などを示し、人々の手元を離れたごみが、河川から海へ、そして沖へ移動しながら沈積化することを明確化するなど、理解を促す形にしました。

また、海底ごみの巡回展や博物館での展示会に取り組み、来場者へ直接説明をしたり、将来を担う子どもたちや同世代の高校生の海底ごみ回収の体験学習会を実施して、学びの場を提供するなど、普段の生活を見直して行動を変えてもらえるよう、人と海底ごみとの距離を縮める活動に取り組みました。さらに、沿岸部より内陸部のほうが認知度が低いことや離島への本州からのごみの漂着があることを独自の調査から確認して、共通認識と相互理解を地域間で持つことが必要不可欠であると考えました。この課題に対し「海底ごみの『つながる化』プロジェクト」と題して、内陸部での出前授業や離島での清掃活動に精力的に取り組んでいます。

活動は国内に留まらず、海外で開催の国際会議へ日本代表として参加して、活動の成果を報告すると共に、国際社会へ向けて宣言文を出すなど、強いメッセージを発信しています。