たべよう
地域循環型野菜を地域共通ブランドに!
おかえりやさいプロジェクト(愛知県名古屋市)
スーパーや学校給食、レストラン、家庭などの生ごみを堆肥にリサイクルし、その堆肥を使って育った野菜やお米を、「おかえりやさい」としてスーパーや給食、ホテルなどに戻す、生ごみ循環利用を推進する取り組みです。
「おかえりやさい」は複数社のスーパーで同時に販売されています
1999年にごみ非常事態となった名古屋市で、生ごみ(食品廃棄物)を減量することを目的に、市民、事業者、行政、大学が連携して、2008年から「おかえりやさいプロジェクト」を実施しています。このプロジェクトは、市内のスーパーマーケット、ホテルのレストラン、学校給食等から発生する生ごみを堆肥にリサイクルし、その堆肥を使って育てたブロッコリーなどの野菜を、地域ブランド「おかえりやさい」として市内のスーパーマーケット、ホテル、商店街やスポーツセンターの青空市などで販売等するほか、学校給食で提供するという「循環」の取り組みです。
「おかえりやさい」の定義は、野菜や米などを育てるにあたって、炭素量換算で必要資材の10%を生ごみ堆肥で置き換えたものです。このように、生ごみを資源として地域で循環させることでごみが削減され、輸送に係るフードマイレージが小さくなります。また、野菜の栽培に生ごみ堆肥を使うことで、化学肥料や農薬の使用を減らし、地域への環境負荷も少なくなっています。
スーパーで売られたりレストランで使われたりするほかに、市内の学校給食では、おかえりやさいを使用した献立を年2回提供し、献立表にマスコット「おかえりぼーや」のマークや取り組み内容を記載しています。また、おかえりやさいプロジェクトは、この循環の取り組みを消費者に「見える化」するため、おかえりやさいを巡る見学ツアーや市民講座を開催したり、「おかえりやさいの歌」を作るなど市民への普及啓発に積極的に取り組んでいます。
名古屋市ごみ非常事態から約20年、おかえりやさいプロジェクトの取組も10年続きました。今後はさらなる市民サポーターや消費者、参加事業者を増やし、市民に愛される地域ブランドに「おかえりやさい」を育てていきます。
「みんなで食べるなごや産の日」の学校給食に年2回提供されます