ふれよう
リトルファーマーズ養成塾
特定非営利活動法人田舎のヒロインズ(熊本県阿蘇郡)
子供たちに農村の暮らしや里山の自然を体験してもらうだけでなく、農村出身の子供たちに身近な自然や生き物を再発見してもらうこと、さらに生きる力(サバイバル能力や対応力)をつけてもらうことを目的とした活動です。
阿蘇の農村地域で始めた、子どものいる家庭を受け入れる「夏休み子供合宿」は、2011年3月11日の東日本大震災に際して起こった原発事故をきっかけに始めました。
都市出身の子どもたちに農村の暮らしや里山の自然を体験してもらうだけでなく、農村出身の子どもたちにも身近な自然や生き物を再発見してもらうことを目的としています。開催は年に1、2回。10~15人程度が農家に集まり、農家は「場」(寝泊まりする場、活動する場、学びの場)を提供することに徹します。
活動で大事にしているのは、農村の子どもと都会の子どもの単なる交流だけではなく、子どもたちが自分の頭で考えて行動すること。滞在期間中の活動内容や共同生活のルールは、子どもたち自身が決めます。大人は手も口も出さない見守り役に徹し、子どもたちの希望を取り入れた食事の手配や必要な道具を揃えるなどのサポートをしています。
2016年は熊本地震があったこともあり、農家の子どもたちが経営や理念まで考える「リトルファーマーズ養成塾」という新たな名前で参加者を募集しました。子どもたちが自覚した農家の本質的な強さを伸ばして欲しいと思ったためです。自分の頭で考え、仲間と共に協力しながら自ら決めて動ける人材を育成する、7月26日~30日までの4泊5日の活動を実施しました。
1日1時間は、大人に時間をもらい、「子供の哲学」という対話の時間を設けました。1時間以内で1つのテーマについて自由に討論して、考えを深めていく練習をします。最終日にはリトルファーマーズマーケットを開催し、3チームに分かれて売り上げを競いました。
参加者は農家の子女が中心で(千葉、福井、新潟、熊本からの参加者)、農家出身ではない子どもは15人中2人。2015年までは10名程度の参加者の半分以上が都会の子たちだったことに比べると、今年の活動は一味違うものとなりました。
更新日:2016.11.18 ※記事の内容は投稿当時のものです