ふれよう
足元の価値を観つける体験プログラム
一般社団法人 くりはらツーリズムネットワーク(宮城県栗原市)
食文化や、モノづくり、農作業、林業などの体験プログラムを年間100回以上実践し、自然と共生する暮らしの文化の価値を表現することで、地域のアイデンティティへと醸成する活動です。
私たちは宮城県栗原市の市民で構成する団体です。地域に脈々と受け継がれる稲作を中心に育まれてきた暮らしの知恵や工夫といったワザは、自然と共生する生き方として価値のある大切な宝物であると考え、それらのワザを体験プログラムで実践しています。
私たちの体験プログラムは、地域の食文化を中心に農作業、モノづくり、自然体験、林業体験、アウトドアを通じて、ヒト・モノ・コトすべての多様な地域資源を素材にしています。食文化では、「がんづき」や「もち料理」などの郷土料理や地元産の農産物を材料にした「作る」調理実習(料理教室)を主体に、地域の江戸時代の食文化を復活させた「江戸会席」などの「食べる」体験を実践しています。農作業では、年間を通じて農家と一緒に「れんこん」を栽培する「れんこんくらぶ」や田植え、稲刈り、野菜や果樹の収穫、農家と触れ合いながら地域の農業を学ぶ内容にしています。モノづくりでは、しめ縄や釜台(鍋敷き)の藁細工、陶芸やツル細工など。自然体験ではラムサール条約湿地「伊豆沼・内沼」に飛来するマガンを代表とする渡り鳥の観察や沼のヨシ刈り、田んぼでの生きもの調べなどを実施しています。林業体験では薪割りや箸づくり、イグネの散策など。さらに、度重なる大地震で崩れた土壁の修復や日本最古の染色技法「正藍冷染」の農作業を手伝う体験など、分野にかかわらず地域を大きなテーマに、市民(会員)が自然と共生しながら磨いた自らの趣味や特技、職業を生かした体験プログラムです。
私たちの活動は、体験プログラムによって地域内外の人々に栗原市の暮らしの文化の価値を伝えることで、地域の本質的な価値をアイデンティティへと醸成していくことを目的にしています。また、活動を通じて実践する市民(会員)が、精神的・文化的・経済的にさらに充実していくことにより、自然と共生した暮らしの文化が持続的に後世に受け継がれていくと考えています。
更新日:2017.12.27 ※記事の内容は投稿当時のものです