ふれよう まもろう
流域住民による生物多様性の保全と教育が一体となった取り組み
雨ふる大地の水辺保全ネットワーク(大阪府)
活動のモットーは「環境保全と環境教育の一体化」です。小学校での環境教育教材の開発と実践を通して興味をもった子どもが実際の保全活動に参加し、活動を通して成長し、保全活動のリーダーに育っています。
活動のモットーは「環境保全と環境教育が一体となった活動」です。「雨ふる大地の水辺保全ネットワーク」は、大阪府の南東部を流れる石川流域で流域の生物多様性回復に取り組む4団体(飛鳥川じゃこ取りネットワーク・南河内自然と子どもネットワーク・太子eメガネ・南河内水生生物研究会)が協力し環境保全と環境教育が一体となったネットワーク活動をしています。
環境教育では石川流域のたった1か所にしかおらず、環境省RDBでは絶滅危惧種ⅠB類に位置づけられる淡水魚カワバタモロコを通して、人と自然のつながり、生きものどうしのつながりを学ぶ環境教育プログラムを開発し、実践しています。
環境教育は水辺の生物多様性を守る保護池での草刈りや、生きものの観察や調査などの“体験”と、紙芝居やペープサートを用いた “座学” が一体となった内容です。今までに小学校4校20クラスで実践してきました。また、流域の水辺では生きもの観察会などもおこなっています。保全活動には環境教育や観察会で興味を持った子どもや保護者、地域の人々など多種多様な人が参加しており、2012年は300人以上が参加しました。
保全活動は水辺の生物多様性の回復に向けて、カワバタモロコの保全と調査研究をおこなっています。カワバタモロコをはじめとした石川流域の水辺の生物多様性を守る保護池を造成し、現在では8か所存在しています。
全ての保護池で子どもたちが主体となり地元の市民がサポートする形で環境回復作業(外来生物駆除活動のための池干し作業や、草刈りなど)をおこない、その成果をモニタリング調査で把握しています。それら活動の結果、カワバタモロコやメダカなどの魚、ヤゴやガムシなど多数の水生昆虫が保護池に定着しつつあります。
このように、環境教育で興味を持ち、保全活動に参加し、生物多様性の保全に興味を持つ子どもが育ち、大人がそれをサポートする取り組みをおこなっています。
[ 活動内容の映像紹介はこちら:http://youtu.be/NQJIJ_kGC38 ]
更新日:2013.11.03 ※記事の内容は投稿当時のものです