えらぼう
間伐材を活用した「木のストロー」普及活動 (ウッドストロープロジェクト)
株式会社アキュラホーム ウッドストロープロジェクト(東京都新宿区)
適切な間伐による森林保全の動機付け・間伐材の有効活用・林業への経済的支援を目的としています。また、廃プラによって汚染された海洋環境の改善、健やかな森林環境とゴミのない海洋環境に寄与することを目的とする活動です。
本プロジェクトは、平成30年西日本豪雨の被害を視察した環境ジャーナリストが、土砂災害の一因として「適切な間伐が行われておらず森林管理が不十分であること」を問題視し、間伐材の有効活用が必要だとして企画されました。当社は木造住宅を手がける性質上、木を活かす・守る活動の一環として、「木のストロー」の開発に着手し、世界で初めて木材を薄くスライスし、斜めに巻く製法で量産化に成功しました。環境問題化しているプラスチックストローの代替素材、廃プラスチック問題にも貢献可能です。また、間伐材を含む多くの木材で製造可能であることから、森林保全にもつながります。日常生活で身近なストローというアイテムを通じて、環境問題を考えるきっかけとしています。
【材料】
<循環型資源>
材料は主に間伐材を含む国産材を活用しています。材料を伐採し、植樹することを繰り返すことにより森林の循環が可能です。
【木のストローを選択する理由】
<他材料の問題点>(使いにくさ)
「紙製ストロー」は時間が経つとふやけて繊維が溶け出し、接着剤の安全性に懸念部分があります。また「マイストロー(繰り返し使用するコンセプトの商品)」については、内側を清掃するための専用ブラシや、分解・組立する機構が必要となり、衛生的な問題及びユーザーの労力が多いという課題がありました。
<木のストロー特色>(使いやすさ、環境貢献度)
木のストローは開発時に他材料の両問題に対しても研究し、現在の使い捨てストローが適正との判断をしました。間伐材の使い道を促進するため、使用した後はあえて可燃ごみとして捨てる循環を重視して開発に至っています。木は元来水分を蓄える特性があるため溶けるという心配はなく、糊も食品衛生上問題のない最適なものを使用。また使いやすさ以外に環境問題化している「プラスチックストロー」の代替素材として、活用方法が難しい間伐材を利用します。他素材には無い、廃プラ問題と間伐材活用の両環境課題に寄与することが可能と考えています。