えらぼう
ヤシノミ洗剤の売上1%で支援するボルネオ環境保全
サラヤ株式会社(大阪府大阪市)
人と地球にやさしいヤシノミ洗剤シリーズは、1971年に誕生しました。2007年5月から、出荷額の1%を洗剤の原料の主要産地、ボルネオ島の北部に位置するサバ州の熱帯雨林や生物多様性の保全を支援しています。原材料の調達には、 RSPOのBook&Claim方式を採用しています。
2004年夏に、ヤシノミ洗剤の主原料であるアブラヤシがボルネオ島の熱帯雨林を破壊し、オランウータンやボルネオゾウなどの野生生物が絶滅の危機に瀕している、という予想外の事実に直面しました。そこで、社長の更家悠介が先導してボルネオ現地調査員を雇用し、「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」にも入会しました。
さらに、現場で起きている課題を解決するため、「独立行政法人国際協力機構(JICA)」とともにサバ州政府と面会し、熱帯雨林と生物多様性を保全するための非営利団体「ボルネオ保全トラスト(BCT)」の設立に向けて働きかけました。NGO設立の際には、パーム油の購買企業の社長意見であることが、サバ州政府を動かしました。そして、2007年には日本に「BCTジャパン」が設立されました。
ボルネオ島で育てられたアブラヤシの実からパーム油を搾油し、残った種子からはパーム核油を採ります。パーム油のほとんどは食品に利用し、パーム核油の半分は洗剤や化粧品、キャンドルなどの工業製品に利用します。日本では、サラヤに続いて大手洗剤メーカーや食品製造企業もRSPOに加盟し、RSPO認証油の使用をはじめています。
RSPO認証とは、農園から製造・加工、物流、小売りのすべてのサプライチェーンで環境や人権に配慮した原則や規則に基づいて細かく定められた基準を遵守していることを示す、エコマーク制度の一種です。RSPO認証を受けたアブラヤシ農園は、新たな熱帯雨林を開発しないことや児童労働がないこと等を誓約しています。
RSPO認証油を調達するには4つの方法があります。ヤシノミ洗剤シリーズはRSPOの制度の中で、認証を受けた農園が生産するパーム油と同量のパーム油を購入できるBook&Claim方式を採用しました。また、出荷額の1%でBCTの活動を支援し、お客様には分断された森を熱帯雨林でつなぐ「緑の回廊計画」や、傷ついた野生のボルネオゾウを保護する「ボルネオゾウ・レスキューセンター」などの現地活動報告を専用Webサイトで積極的に公開しています。
更新日:2016.11.18 ※記事の内容は投稿当時のものです