つたえよう
みやこだ自然学校
みやこだ自然学校の会(静岡県浜松市)
https://www.facebook.com/Miyakodashizen/
里山をベースに「循環型社会のミニモデルをつくり体験する」活動です。自然体験と農林業体験、環境教育と環境保全、この4つを統一したプログラムを提供しています。2005年4月にスタートし、現在11年目です。
年間約120回のプログラムを自然学校として開催しています。家族会員は約50組。年間のべ約2000人が参加しています。耕作放棄地だった小さな畑からスタートし、2008年から拠点となっている「里の家」の田畑を借り整備。一年かけて耕作放棄地の田畑を開墾整備、翌年にはお茶、山芋の栽培を開始。2010年に栗としだれ桜を植樹、休耕田の水路を整備し田んぼを復活させました。使われていなかった井戸も再生させました。里の家に住居を移し、古民家の屋根、床、基礎、水廻り、電気など本格リフォーム。かまど、薪風呂ボイラー、薪ストーブをDIYで設置。プログラムでも森で薪を拾い、火のある暮らしを体験しています。
畑は除草剤などを使わず無農薬栽培です。近くを流れる都田川の環境保全のため、田んぼは無肥料です。この結果、ゲンジホタル、ヘイケボタルが現れるようになり、ガムシ、ミズクモ、ミズスマシ、イトミミズ、カワニナ、タニシ、トンボ類が増えました。また、元々、生息していたヒメボタルの数が増え、今年は乱舞するようになりました。
使われなくなったコナラやマツなどの薪炭林はシイなどの常緑が大きく育ち、極相林の暗い森になっていました。専門家と共に植生調査を行い、その結果からゾーニングを行いました。コナラなどの落葉樹エリア、遊びの場としての広場エリア、自生していたクロモジ周辺にクロモジを植樹したアロマエリアとし、茶畑だった竹林はお茶の木を残して伐採しチップ化、果樹などの肥料としました。伐採を行った結果、森に光が入るようになり、コナラが芽吹くようになりました。時折ドバトの羽が散乱していることがあり、フクロウやハヤブサが捕食したと思われる痕跡が見られます。
2011年、未来の地域循環社会「にっぽん里山MOTHER」の構想を発表し、その中のひとつのプロジェクト「天竜グリーンプロジェクト」を開始しています。
更新日:2015.12.01 ※記事の内容は投稿当時のものです