つたえよう
海ずかん
海ずかん(岩瀬晃啓)(沖縄県那覇市)
生物情報を広く集め整理しフィードバックする写真データベース「海ずかん」を立ち上げ活動しています。情報を受け取り、手を加えてフィードバックするサイクル(教育サイクル)が重要だと考え活動を続けています。
生物多様性という言葉を多くの人が認識するようになってきました。また、その価値についても、認識が深まってきています。日本では、生物多様性及び生態系サービスの総合評価(JBO2)や愛知目標を設定し、生物多様性の保全と持続可能な利用に取り組んでいます。しかし、これらの取り組みを評価するためには生物多様性を数値化し定量的に目標に対する進捗状況を把握する必要があると考えています。また、評価を行うためには多くの情報が必用となり、その情報を集めるためには多くの人の力が必要となります。さらに、多くの情報を集約するためにはそのためのシステムが必要となります。
これらの課題を解決するために、生物の情報を集め、その情報をフィードバックすることができるインターネット上の写真図鑑「海ずかん」を立ち上げました。「海ずかん」とは、誰でも自分の写真を登録できる写真データベースであり、登録された生物の写真を分類することで図鑑として機能するようにしています。生物の情報を集めるシステムとしては、環境省が運用している「いきものログ」があり、全国から広く生物情報を集めていますが、「海ずかん」では生物の写真を収集し、図鑑として整理しフィードバックすることで一般の人の興味や知識を深め、さらに情報を集めるというサイクルを念頭においています。これは、フィードバックしながら学んでもらうという「教育」の側面が必用だと考えているからです。「教育」の側面があることでより広く、また信頼性の高いデータを集めることができると考えています。
更新日:2016.12.21 ※記事の内容は投稿当時のものです