つたえよう
田んぼの生きもの調査
全国農業協同組合連合会 広報部(東京都千代田区)
全農は田んぼの生きものに触れることを通じ、農業と生物多様性保全の大切さを学ぶ「田んぼの生きもの調査」の活動に10年にわたり取り組んでいます。また、2013年からUNDB-Jに参画しています。
全農は「田んぼの生きもの調査」を全国のJA・生産者・消費者・子どもたちと実施し、農業と環境の深い関わりや、生物多様性保全の大切さを「五感」を通じ感じ取ってもらう活動を展開しています。
田んぼの泥に足をとられながら、生きものと出会い、名前を調べ、学んだ記憶は決して忘れることはありません。ごはんも生きものも「田んぼの恵み」であり、その生きものを育んできたのは、生産者が長年にわたり水を絶やさず、畔を整え、丹精こめて田んぼをつくり続けてきた結果です。そして、その「農の営み」を今後も支えていくのは、そのお米を食べ続ける私たち自身でもあります。全農はそうしたメッセージを「田んぼの生きもの調査」に込め活動しています。
「田んぼの生きもの調査」は主に次のような形態で活動しています。一つ目は、小学校等の総合学習や地域の農業スクールにおいて、農業に興味をもってもらうことを目的に出前授業を実施しています。生きものの観察を通じ、田んぼと環境の関わりについて学習します。
二つ目は、地域の人たちとの交流やJAグループについて理解を深めてもらうため、参加者を募集し「田んぼの生きもの調査」を開催しています。また、JAが生協や量販店等と共催する田植えや稲刈りなど体験イベントにおいて行う「田んぼの生きもの調査」も支援しています。
三つ目は、自然環境や生態系に配慮した農法や農業と生物多様性保全の関わりを再認識するため、生産者自らも「田んぼの生きもの調査」に取り組んでおり、全農もメンバーとして参画しています。
全農は「田んぼの生きもの調査」の活動を10年にわたり継続しており、2014年度一年間の取り組み実績は71か所、参加者延べ3,566人に広がりました。全農はこれからも「田んぼの生きもの調査」の活動を普及・拡大し、農業が生物多様性保全に果たす役割や地域環境に対する田んぼの多面的機能について理解醸成をはかります。
更新日:2015.11.06 ※記事の内容は投稿当時のものです