まもろう
豊かな海づくり Project-T
福岡県立水産高等学校 Project-T(福岡県福津市)
http://suisan.fku.ed.jp/Default2.aspx
「山や森を豊かにすることは海を豊かにすること」という考えをもとに、広葉樹林に入り込む竹林の整備を行い、海に必要な養分を正常に流すようにして、海も山も豊かにする活動。また、その伐採した竹を有効活用します。
学校から近い大峰山の一部で竹が広がり原生林を脅かす状態にあったため、広葉樹の原生林に入り込む竹を伐採し、竹林を適正な間隔で間伐しました。伐採をする竹は腰の高さ程度で切ることで、根から枯らし竹林のそれ以上の拡大を防止。広葉樹の成長を助け、山を生き返らせることで、落葉に雨が降りフルボ酸鉄などの養分が地中を通じて、永い年月をかけて川へ流れ海に運ばれ、山の養分が川を通じて海の生きものを育てる「豊かな海」を取り戻すことを目的として行っています。
持続可能であり循環型の活動を目指し、【活動1】山の整備(広葉樹林に入り込む竹林の拡大を防ぐ)で発生する大量の竹の活用についても検討を行い、その竹も豊かな山の産物であることから有効活用も大切であると考えました。永い年月をかけた山からの流れ出しに含まれる養分を直接海に与えるための【活動2】「竹炭づくり」(学校で養殖する生物の水質浄化のためのろ過材として利用)【活動3】「鉄くずと竹炭を混ぜたおにぎりを作成し、磯やけのある海中への設置」(植物プランクトンや海藻が養分を吸収できるように働くのがフルボ酸鉄で、その役割を担うのがこのおにぎり)【活動4】「竹魚礁の作成及び海中への設置」(除伐竹を縦に割り板状にしたものや枝葉を組み合わせ鉄のアングルに固定した魚礁)【活動5】「塩の生産」(竹の枝葉を利用しかん水を作り、その竹を燃料として塩を作る。津屋崎という場所が昔塩の生産で潤っていた町であったこと、塩の町復活をかけて)【活動6】「竹炭わかめの生産」(日本古来からある草木灰をワカメにまぶした保存製品で、その灰を塩つくりの際に出る竹灰を利用する。)【活動7】「竹パウダーの生産」(青竹を鉛筆削りの要領で、粉状にしたものを発酵させ農業などの土壌改良材として利用する。他産業との連携)【活動8】「竹テントの制作」(軽くて丈夫でしなりのある竹を利用した持ち運びにも便利である)などを行いました。
更新日:2018.12.27 ※記事の内容は投稿当時のものです