ふれよう まもろう
東日本大震災で失われたアマモ場の再生活動
松島湾アマモ場再生会議(宮城県)
http://matsushima-amamo.jimdo.com/
震災による津波で大部分が失われたアマモ場の再生を目指しています。「親子で学ぶ松島湾の海辺」(自然観察会)、残存したアマモ場の調査と花枝採取、アマモ場と漁業の共生状況に関する調査を行いました。
松島湾アマモ場再生会議は、平成24年2月1日に主として塩釜市在住の市民により結成されました。市民、漁業者、関係行政機関の職員などが参加している任意団体で、塩釜商工会議所会頭である桑原茂が会長を務めています。
「親子で学ぶ松島湾の海辺」(平成24年8月22日、平成25年8月22日)では、マリンピア松島水族館と連携して、松島湾のアマモ場を含む海の環境勉強会、水族館のバックヤード見学、そして近くのどんぐり浜で生きもの観察と引網調査を行いました。これに先立つ、平成24年8月21日に、松島湾アマモ場再生会議のメンバーを中心とした21名が、海の自然にふれあう体験イベントを安全かつ継続的に行えるようになることを目的とした、「海辺の自然体験指導者養成講座」を開催しました。
また、松島湾のアマモ場に関する現況調査を、24年2月2日以降20回行うと共に、市民参加型でアマモ場を再生するため、25年6月22日と7月9日、湾内に残存している浦戸諸島桂島の白崎浜沖で、花枝の採取を行いました。採取した種子は現在、塩釜市北浜海域で熟成させており、25年11月頃に種まきを行う予定です。
平成25年2月17日には、活動内容の広報や意見交換のため、「松島湾の海域環境復興を考えるシンポジウム」を開催しました。
こうした経験を踏まえ、来年度以降は本格的に市民参加型でアマモ場の再生活動を行う予定です。
また昨年9月、松島湾内でカキの大量斃死が起きました。一般的には、高水温が原因とされていますが湾内のカキ漁業者から斃死と藻場の減少との因果関係の可能性が指摘されました。これに関する調査のため、漁業者自らがアマモ場増殖に取り組んでいる岡山県日生漁協に、漁業者と共に訪問して、意見交換と現地視察を行いました。
更新日:2013.11.03 ※記事の内容は投稿当時のものです