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conserve 

(日本語) 地域の伝統文化が育んだシバ草原とブナ林を未来へつなげよう。

安比高原ふるさと倶楽部は、千年続く馬事文化によって形成された草原とブナ二次林を地域財産とし次世代につなげるため、地域連携した刈払い・野焼き・馬の再放牧による自然再生活動と環境学習に取り組んでいます。


6月初旬の安比高原、新緑のブナと草原にレンゲツツジが咲き誇る

安比高原は古代から江戸時代にかけ蝦夷馬や南部駒と言われた馬産地として名を馳せています。千年もの長期にわたり半自然草原としてシバやレンゲツツジなどの美しい草原が安定的に維持され、ブナ林に囲まれた良好な草原景観を構成してきました。しかし、1980年頃から放牧の休止を境に森林化が進行しつつあります。
この美しい景観を守るために八幡平市は、2006年に「あっぴ高原遊々の森」協定を岩手北部森林管理署と締結し、地域と連携した環境保全活動と環境教育に取り組むこととしました。
2012年には地元有志による「安比高原ふるさと倶楽部」が設立。かけがえのない安比高原の半自然草原を未来に引き継ぐことを目標に、豊かな生物多様性を育む安比高原の自然環境を保全し、在来種から構成される生態系を再生・維持するため、潅木の刈払いと野焼き、歩道や施設の整備を中心に活動しています。
また、2015年には、はたらく馬の普及に取り組む若者たちと連携し、在来馬4頭を5ヶ月間の放牧に成功。2018年現在では、6頭を放牧しています。
在来馬の適切な放牧管理により馬事文化の継承に貢献し、再生・維持された自然環境を活かした再生事業体験、自然環境学習などを行い当該地域と都市部との交流を活性化しています。2016年からは、放牧の安全祈願の祭事「熊まつり」も復活しました。
安比高原は、地元小中学校や都市部の学校・地域団体の森林環境教育の場として多くの来訪者が訪れ、安比高原ふるさと倶楽部の会員が講師として活躍しています。


草原を未来につなげるために子どもたちが馬を好きになってほしい。

更新日:2018.12.27  ※記事の内容は投稿当時のものです