2019.10.17  24 seasons 10.08 - 10.23 cold dew 72 sub-seasons 10.14 - 10.18 no.50 Chrysanthemums bloom.
生物多様性5つのアクションたべようふれようつたえようまもろうえらぼう

conserve 

(日本語) 成富兵庫茂安の竹で有明海の牡蠣礁を復活しよう

嘉瀬川中流の河川敷に繁茂し、厄介者である真竹を市民の手で採取します。1mほどの長さに切り揃え、嘉瀬川河口域で干潟に建て込み、有明海に浮遊する牡蠣の幼生を付着させ、牡蠣礁の復活を目指します。


嘉瀬川の中流、石井樋付近で真竹を採取している様子。

私たちは嘉瀬川中流域の河川敷で放置された竹林の真竹を間伐して、嘉瀬川河口域の干潟に建て込み、牡蠣礁の再生を目指しています。
真竹の竹林は、洪水時に背後にある河川敷の農地に石などが流れ込まないように、1600年代に佐賀で水の神様と慕われる成富兵庫茂安が造林したと言われています。竹林で大きな粒子の礫を濾した水は農地にとって大切な肥料になります。ただし、竹林は管理しないとその旺盛な繁殖力から生息域の拡大などさまざまな問題を起こします。
一方で、疲弊した海の再生方法をめぐって対立の構図が続いている有明海ですが、2枚貝の復活が再生にとって有効な手段であることは多くの研究者が提唱しています。
二枚貝の幼生が有明海を数多く浮遊していることは分かっています。干潟に竹を建てれば浮遊している牡蠣の幼生が竹に付着し、そこに定着します。
そこで、干潟で建て込むための真竹を伐採し、枝を落として長さの1m程度に切り揃えます。これを嘉瀬川河口の干潟に建て込むと、牡蠣が付着し大きくなる頃竹も朽ちて干潟に落ち、そこを終の住処とします。この牡蠣が繁殖し、やがて牡蠣礁となります。これは、かつて有明海で牡蠣養殖が行われていた時の方法です。
嘉瀬川河畔で伸び続け管理が必要な竹を切り、牡蠣礁の復活に利用する作業はまさに「一石二鳥」と言えます。1年目は竹の切り出しと作業方法などを研究し、2年目に3000本、3年目の今年は4000本と建て込んできました。
建て込みは漁船を借り上げ河口から約1kmの干潟で行います。3年目の今年は40人ほどの市民に参加していただきました。2年目に建て込み1年経過した竹には、3~4cmほどの牡蠣がびっしり付着していました。一度に4000本ほどの竹を揃えるのは困難なので、陸上での作業は数回に分けて行い、延べ100人程度の市民に協力していただきました。


嘉瀬川の河口で干潮時に真竹を建て込んでいる様子。