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conserve 

(日本語) 都市住宅街にある武蔵野の雑木林の保全活動

都市住宅街に残された武蔵野の雑木林の保全活動。武蔵野市立境山野(さかいさんや)緑地をフィールドに、武蔵野の原風景に相応しい豊かな生態系の雑木林を育てるため、多様な市民と共に取り組んでいます。


冬の笹刈りの様子。学生や親子連れも交え、世代間交流で活動中。

東京都武蔵野市の住宅街に面積9,188㎡の市立境山野緑地(同市境4-5)があり、玉川上水に近接している。面積の半分強は江戸時代から続く武蔵野の雑木林。国木田独歩『武蔵野』にゆかりがあるため、「独歩の森」と呼ばれます。武蔵野の森を育てる会(設立2005年、会員50名)は、武蔵野の原風景に相応しい生物多様性の高い雑木林の育成、都市における人と自然との共生を目指しています。武蔵野市との協働及び30団体を超える公共機関・市民団体・企業・教育機関・自然保護団体等との連携で下記の活動を行っています。

1 保全活動
月2回の定例作業で植物管理や清掃・補修等を実施しています。植物管理では生物多様性を重視し、繁殖力の強い外来種の除去、定期的な笹刈り(アズマネザサ、オカメザサ)、在来種の保護、緑地外からの持込の抑制、実生の活用と間引きなどを行っています。
住宅街の緑地保全には、市民の理解と参加が欠かせません。そこで、連携団体と協力して小学生から80歳代まで多様な人々に気軽に参加してもらい(毎回30人以上)、作業後はお茶とお菓子でふり返りの交流タイムを楽しんでいます。

2 植物・生き物調査
定期的に植物・生き物調査を行い、その結果をふまえて作業を改善し、効果を調査で確認するというサイクルを実践しています。
植物は緑地全体のフロラ調査、3か所(各100㎡)の方形区調査などを行い、野鳥はスポットセンサス法、昆虫のチョウ類はトランセクト法、バッタ類はスイーピング法、地表徘徊性昆虫はピットフォールトラップ法による調査を行っています。

3 研修と教育・啓発
会員の研修として植物管理(樹木の剪定・植栽など)や他地域の雑木林保全の見学(毎年)、市民等の教育・啓発として地域の小学校や高校の授業への協力(外部講師、ボランティア生徒の受入れなど)、自然観察会、講演会・シンポジウムを行っている。市主催のイベントにも参加し、啓発に努めています。


クビキリギス(♀)。計画的な草刈りによって年々増加。

更新日:2018.12.27  ※記事の内容は投稿当時のものです