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conserve 

(日本語) 絶滅危惧種ナゴヤダルマガエルの保全

絶滅危惧種ナゴヤダルマガエル(以下、ダルマガエル)の保護移動、保全水田の環境づくり、移動後の生息モニタリングや生態研究、および啓発活動を行い、環境と調和した地域づくりに貢献しています。


ダルマガエルのいる田植え。岡山に残したい田園風景です。

■目的 岡山市北区大野小学校区内において、絶滅危惧種ナゴヤダルマガエル(以下、ダルマガエル)の保全活動を行い、身近な自然環境に対する地域住民の意識を高め、環境と調和した魅力ある地域づくりに貢献しています。
■団体概要 市民、企業、行政、教育機関等による任意団体。「岡山市ESDプロジェクト重点取組組織」や「にじゅうまるプロジェクト」の認定を受けています。
■活動内容
①保護移動…ダルマガエルが生息する水田の開発に際し、開発予定のない付近の水田に引っ越しさせています。
②保全水田の維持管理…移動先の水田の一部を住民から借り受け、ダルマガエルの生息に配慮した環境づくりをしています。成体の隠れ場や餌場となる草地、繁殖場となる水域、越冬場や湛水時の避難場となる盛土などを創出しています。
③生息分布や生態の調査…移動後の保全水田において、成体の個体数や繁殖状況をモニタリングしています。また、鳴き声の観察により、大野学区内の生息分布状況を調べています。これらの結果や学術情報をふまえ、ダルマガエルの生態に関する調査を行っており、水田でダルマガエルを保全するコツ(生息に適した環境条件)の解明を目指しています。
④普及啓発…ダルマガエルの保全では、水田の持ち主を含む地元住民の理解と協力、普及啓発が不可欠です。保全水田を「ダルたん」(ダルマガエル保全たんぼ)と呼び、地元住民らとともに上記の活動を行っているほか、初夏の「ダルたん調査隊」、秋の「収穫祭」等のイベントを毎年主催し、多くの地元の方に参加していただいています。
また、大野小学校では、3年生の総合学習授業「大野のキラリ」でダルマガエルの保全について教えているほか、お祭り「ふれあいの会」に参加し、活動に関する発表や保全に関するレクリエーションを行っています。その他、地元のお米の消費が生息水田の保全につながることを目指し、農家と協力してブランド米「大野ダルマの大合唱」を作っています。

更新日:2018.12.27  ※記事の内容は投稿当時のものです