生物多様性5つのアクションたべようふれようつたえようまもろうえらぼう

feel 

カッコウを呼び戻せ!ヨシ原活用大作戦

市の鳥でもある「カッコウ」を始め、多くの生きものが生息するヨシ原の環境に着目し、生きもの観察会や市民協働のヨシ原の維持管理などを通じて、生きもの同士のつながりや、自然との暮らしに関する理解を深めることを狙いとしています。

当センターは、東日本大震災発生時の津波被災地で、被災地の復旧後、仙台市が公共施設の管理を民間事業に委託したセンターです。震災復興の一助になれればと、日比谷アメニスが代表企業となり3年半前から事業運営しています。

弊社では、みどりの回復・創出・維持と、当センターの付加価値を高めることを目的に、運営当初から環境整備に努めてきました。弊社の自然再生士を交え、創造し、「ヨシ原」の再生もその1つです。「ヨシ原」の再生・活用を考えるなか、仙台市環境共生課が進める「生物多様性保全推進事業」とのマッチングが実現できました。

「杜の都」の名で知られる仙台市は、108万の市民を有する都市でありながら豊かな自然環境に恵まれ、多彩な生態系を有していますが、近年、市民の生きものに関する認識度が低下しているなど、生きものに対する興味や関心の低下が課題となっています。仙台市民の住民投票で「仙台市の鳥」として「カッコウ」が認定されましたが、その個体数は減少しています。「カッコウ」は、オオヨシキリの巣に托卵することから、生育地である「ヨシ原」に結びつきました。また、「ヨシ原」は多くの小動物など多様な生物の生息地でもあるので、公民一体となり、活動を開始しました。

活動は、年3回のイベント開催と、日頃の維持管理作業や調査も協働実施しています。
2018年度のイベント内容は下記の通りです。
1.ヨシ原をめぐる生きもの達の夏物語(6月開催)
2.ヨシ原をめぐる生きもの達の冬物語(12月開催)
3.ヨシ原をめぐる生きもの達とあなたの物語(2月開催)

毎回、専門家から季節のヨシ原における生態系ピラミッドなどについての講話後、野外ヨシ原で、生きもの体験型観察会を開催しています。最後に、カッコウが戻るよう願いをこめて、ヨシ原を維持するための刈取体験、刈取したヨシやオギを使った「紙すき」「ほうきづくり」などのものづくり体験を通して、生物多様性が身近なものであることを実感してもらいました。

更新日:2019.12.26  ※記事の内容は投稿当時のものです