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(日本語) 彼らの声を聴けるのは僕らしかいない

当会は約10年間、生物調査と啓発活動に注力してきました。その集大成としてイベント「彼らの声を聴けるのは僕らしかいない」を主催。ボルネオゾウが窮地に陥っていることに私たち日本人が関わっていることを、多角的な視点でお伝えしました。


朗読劇「いのちのバトン」

任意団体“北海道希少生物調査会”は、希少爬虫類シロマダラの生息状況把握を目的に2008年に調査活動を始めました。メンバーの多くは生物調査に従事するプロ調査員であり、専門性の高い調査を遂行できることが特徴です。シロマダラのみならず、札幌市円山動物園とタッグを組み、札幌市におけるコウモリ類の生息分布調査を行ったり、2014年からは石狩川流域のオジロワシ繁殖調査を継続的に行ったりしています。活動するにつれ、私たちには伝える使命があることを痛切に感じ、2018年春にイベント「彼らの声を聴けるのは僕らしかいない」を開催しました。
すべての人と産業が関わる重要なインフラ基盤である自然環境の話題は、多くの課題が残されているテーマにも関わらず「テレビの向こう側」で起きている出来事と捉えられがちで、多くの人は現実味を持って接することができていないのが実状です。私たちはこの活動を通して、自然環境のことを自分ごととして捉えにくい人々に向けて、その重要性を身近な話題として感じていただき、共に考え、関心を持って生きることを提案いたしました。生きものと共存する豊かな暮らしの必然性は、堅苦しい展示や難しい講演ではなく、エンターテインメントとして発信するべきであると思います。そしてそのことは北海道発信のプレゼンテーションでなくてはいけないと考えました。
イベントは、今年の3月に開催され、東南アジアのボルネオ島で暮らすゾウが、私たちの何気ない生活によって窮地に追いやられている点に着目。『朗読劇』・『講演会および対談』・『歌詞朗読およびバンド演奏』の3つのコンテンツをひとつにしたものでした。それぞれのコンテンツにおいて独特の問題提起を行いつつも、ゾウというテーマによってそれらを繋げ、イベント全体を通してメッセージを紡ぐことを心掛けました。朗読劇には小橋亜樹ほか、講演会には旭山動物園園長の坂東元、写真家 横塚眞己人、演奏にはTHE武田組など、各分野で活躍中の方々が登壇しました。

講演会 講師2名の対談

更新日:2018.12.27  ※記事の内容は投稿当時のものです