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conserve 

(日本語) 羽ばたけアヒル農法

私達はアヒルを水田に放し、農薬と化学肥料を全く使わずに、安全・安心なお米を生産してきました。また、地域の稲作農家にも無償でアヒルをレンタルし、地域全体で生物多様性を保全してきました。


収穫間近のアヒル水田です。アヒルもこんなに大きくなりました。

「農薬を使いますか? アヒルを使いますか?」をスローガンに、私達は10年前から「アヒル農法」による完全無農薬・無化学肥料のコメ作りに取り組んできました。世界的に食の安全・安心が脅かされている今だからこそ、私たちは多くの生きものを暮らしの中に受け入れていく「衣・食・住」と「文化・環境」を再生することが必要です。

現在は生物種の「大量絶滅時代」と言われ、その数は1年間に4万種です。このままでは、さまざまな点で生きものに依存している人間も遠い将来、絶滅してしまうかもしれません。アヒル農法のポイントは、生物種の絶滅スピードを抑えることにあります。私たちは、環境にやさしい無農薬・無化学肥料のアヒル農法で、安全・安心なコメを生産すると同時に、地域全体で生物多様性を保全しながら、絶滅の危機に瀕しているヘイケボタルを始め、タガメ、タイコウチ、ミズカマキリ等の稀少な水生昆虫を蘇らせる活動を10年前から展開しています。

従来までのアイガモ農法に比べて、アヒルは性格が穏和で扱いやすいのが特徴です。アイガモのように飛んで脱走することは全くありません。体重は成鳥で約5㎏とアイガモ(3㎏)よりも大きく、当然雑草や害虫を食べる量もアイガモよりも格段に多いのです。また、真っ白で愛らしいので、アヒル農法の田んぼには、自然と人が集まります。農業の良き理解者が増え、コメ作りへの関心も深まります。そこで、プロジェクトの目的として次の6つを設定しました。

①地域の農家にアヒルを無償でレンタルする。
②アヒル農法でヘイケボタルの自然繁殖に挑戦し、ホタルの観察会を開催する。
③小学校の稲作体験にアヒル農法を取り入れる。
④アヒル農法PRのため、アヒル農法の効果をデザインした「クリアファイル」を制作し、地域に配布する。
⑤「アヒル農法米」を使って、おにぎりを商品化する。
⑥「アヒル農法米」の米糠を使ってハンドクリームやボディーソープを商品化する。
以上です。


アヒル農法で蘇ったヘイケボタルを市役所ロビーで展示しました。

更新日:2018.12.27  ※記事の内容は投稿当時のものです