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(日本語) 汽水域の磯で珍しい生き物を見つけよう

渥美半島の内海側で残る貴重な磯。真水と海水が混ざり合う汽水域で、普通の磯にはいない生きものを見ることができます。何種類もの生きものも見つけることができるこの磯のよさ、生きものに触れる楽しさを知ってもらう活動です。


真水と海水が混ざる汽水域となる磯で生きものを探す子ども

1959年の伊勢湾台風で大きな被害を受けた渥美半島では、それ以来、人々の生活を守るために内海側に垂直堤防が築かれ、自然の浜や磯は姿を消していきました。そんな中、偶然に残ったこの活動場所では、大潮で潮が引くと幅15メートル、長さ100メートル以上の磯が顔を出します。磯を構成する岩は山から続いてきたように連なっています。後背地が山であることによって真水と海水が混ざり合う汽水域となり、普通の磯にはいない生きものを見ることができる。
しかし、海は危険という考えが浸透していく中で、地元の子どもたちでもこの磯で遊ぶ子はほとんどいないために、中学生でも、この磯の存在を知らない子がほとんどであった。
この数年、豊富な種類の生きものを知ってもらおうと、記録をとっているが、何種類ものカニやオオベッコウカサガイなど岩にくっつく貝、ミドリイソギンチャク、ダイダイイソカイメン、ウミウシやナマコなどの生きものをはじめ、森からもたらされる湧き水がある場所だけに暮らしているミミズハゼ、河口の汽水域あたりで生息するウロハゼ、淡水魚でアユのように川で生まれ海で大きくなり、再び渓流に帰るというカジカ科アユカケの幼魚、マンジュウボヤ、イシカレイの幼魚、イシダタミというヤドカリの仲間、アゴハゼ、ナベカの幼魚など、すでに30種類以上の生きものを見つけている。こうして、何種類もの生きものも見つけることができるこの磯のよさ、生きものに触れる楽しさを知ってもらう活動は、豊かな生態系を未来に残す活動をつなげるものである。


淡水魚カジカ科アユカケの幼魚。湧き水に誘われてこの磯にきた

更新日:2018.12.26  ※記事の内容は投稿当時のものです